FXで借金地獄におちいらないための警告サインと対処方法
FXはもともと借金になりにくい投資方法ですが、過剰なリスクを冒すと借金地獄におちいってしまうことがあります。
FXで借金しやすい警告サインが自分の特徴にあるという方は、大きな損失を受けないよう気を付けるべきです。
この記事ではFXで借金地獄になってしまう理由やFXで借金をしないための回避方法のほか、万一FXで借金地獄になってしまった場合の対処法についても説明します。
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FXは本来どんな投資方法か
FX(Foreign Exchange Trading)とは、異なる国間の通貨を売買することで差益を狙う投資方法です。
口座に預けたお金(証拠金)よりも多い金額を運用できるレバレッジという仕組みがありますが、これにより失敗したときの損失が大きくなるイメージがあります。しかし、FXには投資家の損失を最小限に抑えるロスカットというシステムが用意されています。
為替相場が急激に変動し、決済前の含み損が証拠金の一定割合以上を上回った場合、まずマージンコールという通知が来て、追証(追加証拠金)の入金が促されます。ここで追加の入金をしないとロスカットが発動し、強制的に決済されます。
ロスカットの発動ラインはFX会社によって異なりますが、基本的には投じたお金以上の損失が発生しないようになっています。
FXで借金地獄になってしまう理由
強制ロスカットが間に合わない
FXには投資家保護の仕組みとして「強制ロスカット」が導入されていますが、取引次第でロスカットが間に合わず、預けた資金以上に損失が発生することで借金となってしまうことがあります。
相場が急落する
急激な相場変動が生じると、多くの取引で強制ロスカットが発動しますが、そのためにシステムの処理が追いつかなくなってしまうことがあり、ロスカットの実施が遅延することもあります。このような場合、ロスカットが遅れる間に相場がさらに悪化し、証拠金以上の損失が出てしまう可能性があります。
急激な相場変動は、自然災害や金融危機、経済指標や政治的な不安定な状況などが理由としてあげられます。
土日の変動が大きく影響する
FXの取引は平日にしか行えませんが、為替市場そのものは土日休日も関係なし24時間動いているので、土日をまたぎポジションの持ち越しの間に相場が急落すると、FX会社の強制ロスカットが間に合わず結果、莫大な損失を生むことがあります。
FX会社によるシステムトラブル
FX会社によるシステムトラブルが原因で、本来の強制ロスカットが発動されなかったり遅れたりすると、預けた証拠金以上の損失が起こることがあります。
FX会社の過失が原因の損失は補償されるケースがあるので、契約書・利用規約でよく確認しましょう。
甘い見通しの追証(追加証拠金)
強制ロスカット(損失の確定)を避けるため、甘い見通しの追証(追加証拠金)の資金確保に借金を重ねてしまう場合があります。
為替相場が急変し決済前の含み損が証拠金の一定割合以上を上回った時には、追証の入金によって強制ロスカットが避けられます。
一時的な相場下落で、追証を入金した後に相場が問題なく回復すればよいですが、下落が続くと追加入金した分の資金は減ってしまいます。
ナンピン投資を繰り返してしまう
ナンピン投資とは、相場下落によって含み損が出たら同じ通貨ペアをさらに買い増しすることで平均購入価格を下げ、レート回復の際の利益が出やすくなるようにする手法のことをいいます。
損切りをせずナンピン投資を繰り返すと、さらに相場が下落した場合には当然損失が大きくなるので手元の資金が足らずに借金となるケースがあります。
FXで借金をしないための回避方法
FXは以下のような特徴を持つ人たちが借金をしてしまう傾向があります。FXで借金をしない対策を知り実行しましょう。
FXで借金をしてしまう人の警告サイン
FXで借金をしがちな方の特徴は下記の通りです。このような特徴が警告サインとして出ている人は注意が必要です。
FXで借金しがちな人の特徴
状況に流されやすい
自分の力を過信しがち
プライドが高い
ギャンブル好き
お金の管理が苦手
投資で儲かったという成功体験がある
高いレバレッジで損をしている
投資は余剰資金でする
FXにはマージンコールやロスカットがあり、証拠金以上の損失を防ぐことができますが、やり方次第では損失が増大するリスクがあります。
そのため、生活費に手を出してしまうとお金が足りなくなり、借金をすることになってしまうので、生活費や将来の貯蓄を除いた余剰資金だけでFXを運用することが重要です。
FXの勉強をしっかりする
FXは株式投資とは違い、業界研究・企業分析をせずに投資初心者であっても少額から手軽に挑戦できるというイメージがあるかもしれません。
しかし、政治や経済の動きをしらなくてはならず、値動きの予測の知識や経験、幅広い情報を収集しなくてはなりません。
FXはギャンブルではないので、勉強をしっかりしてから始める必要があります。
デモトレードで何回も経験する
デモトレードは、FX会社で実際の取引環境を体験することができる機会です。
実際に利用するときのサービスの使いやすさや、値動きのイメージを見ることができます。実際に取引をする前に売買や損切のタイミングなどを経験し、感覚をつかむためにも、デモトレードで何回も練習することが大切です。
過去のトレード結果からも学ぶ
過去の相場チャートや値動きの原因を分析して過去のトレード結果から学ぶことは今後の予測に役立ちます。また、利益を得た時も損失を出した時も自分の取引におけるクセや適切な判断ができていたかの検証がリスクリワードを高めます。
リスクの低い通貨を選ぶ
取引参加者が少ないマイナー通貨であるトルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソなどは為替の相場変動が激しかったり発行国の政治・経済情勢が不安定で予測が立てにくかったりするので、莫大な損失が出てしまうことがあります。
日本円と米ドルといったメジャー通貨のペアは値動きが比較的緩やかなので初心者におすすめです。
レバレッジのかけ過ぎに注意する
FXでの魅力の一つはレバレッジをかけて自己資金以上の投資ができることですが、レバレッジをかけすぎると損失も大きくなりがちです。
日本のFX会社は最大25倍ものレバレッジがかけられますが、1倍、高くても3倍程度にしておくことで、想定外の損失のリスクが防げ、強制ロスカットがされてしまうことがあっても、残りの資金で取引に再び参加できるます。
損切ルールの設定
マージンコール・ロスカットの前にできるだけ早めに損切りをするのが、損失を最小限できる効果的な対策といえます。
自分なりの損切ルールは自己資金の状況や投資計画から決めておいた方がよいですが、一般的な損切ルールは、資金の2%を損失したら損切するという「2%ルール」が使われています。
損小利大のトレードを意識する
すべての取引で勝つ(利益)を出すのは理想ですが、むずかしいのが現実です。リスクリワード(リスクリワードレシオ)を決めて、損小利大のトレードをするようにしましょう。
マージンコールに注意する
金融機関から投資家へ不足の証拠金を求めることをマージンコールといいます。損切ルールを設定しているにも関わらずマージンコールが来るということは、予測を大幅に上回るような相場変動がいきなり起こったということです。
強制ロスカットがおこる前に、甘い見通しでの追証はおこなわずに、損失を確定させた方がよいです。
逆指値注文を入れておく
逆指値注文を入れることで、急激な相場の変動が起きそうな状況でポジションを保有していても、設定した金額での損切(ストップロス)が可能になるので、想定外の値動きが起きた場合でも損失を最小限に抑えることができます。
土日にポジションを保有しない
土日にポジションを保有している場合に、急激な為替変動が起こったとしても決済ができないので強制ロスカットが間に合わず損失が出る恐れがあります。取引ができない土日にはポジションを保有せず、金曜日には決済しておけばリスクを軽減できます。
経済指標発表のスケジュールを確認する
GDPや貿易収支の速報値、雇用統計、鉱工業生産、景況感指数、小売売上高といった経済指標は投資行動に大きな影響を与えるので、重要です。特に、自分がポジションを保有する通貨ペアに関連する経済指標の発表については、事前に発表スケジュールを確認しておくことで、為替相場の変動に備えることができます。
予測不能な影響イベント時にはポジションを保有しない
主要な経済指標の発表や、その他の経済イベントは為替相場に大きな影響を与えます。それらが予測できれば利益を出すチャンスになりますが、予測に自信がない場合はリスクも伴うので、予測不能な大きなイベントの時はポジションを保有しないという選択肢も検討しましょう。
ゼロカットシステムの活用
海外のFX会社では高いレバレッジをかけることができますが、それに伴いリスクも高くなります。そのため、投資家保護の仕組みとして、ゼロカットシステムが採用されているところがあります。このシステムは、口座残高がゼロになった場合に必ず決済してくれると同時に、損失が発生しても不足分を入金する必要がないという利点を持っています。
FXで借金地獄におちいったときの対処法
返済計画を現実的におこなう
FXで借金をしてしまった場合に、返済についての現実的な計画を立てることが重要です。
まずは借金の状況を正確に確認し、返済可能な金額や月々の返済額を把握することが大切です。特に衝動的に借金をしてしまった場合は、金利や返済計画などを考慮していなかった可能性が高いため、早めに確認することが必要です。借金地獄から抜け出すためにも、現実的な返済計画を立てることが大切です。
返済のための借金をしない
借金返済をするためにも、借金を重ねることは避けるべきです。特に、FXの取引に失敗して追証を繰り返し借金をするケースでは、再度取引に参加して一発逆転を狙う気持ちもあるかもしれませんが、これは状況をさらに悪化させる可能性が高くなります。
返済の意思をFX会社に伝える
FX取引で口座残高がマイナスになってしまった場合は、FX会社へ借金を抱えている状態になります。そのため、借金の金額を正確に把握して、早めに返済の意思をFX会社に伝えることが必要です。
もし直接交渉が難しい場合は、証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC)に相談することもできます。
借金した本人が万一死亡したときの準備
FXで借金をした名義人が死亡すると、残った借金は相続の対象となり名義人の妻・子供といった相続人が返済しなければなりません。
借金を相続しないために相続放棄をすることもできますが、プラスの遺産も放棄することになるので借金と資産の額を比較して相続放棄するか決めるべきです。
自宅といったどうしても相続がしたい財産がある場合に、借金などのマイナスの相続財産をプラスの相続財産で補う弁済をすれば相続ができる限定承認が選択肢として考えられます。
気を付けなければいけないのが、相続放棄の手続きができるのは名義人がの生前にはできないことです。残される家族の負担を考えて、早めに借金問題は解決しておきましょう。
債務整理は自力で返済できないときに最適
債務整理には任意整理や個人再生、自己破産といった方法があり、弁護士や司法書士に相談して合法的に借金を減らしたりゼロにしたりすることができます。それぞれの特徴とどんな方が向いているかについて解説します。
任意整理は借金額が比較的少ない方向き
任意整理は、貸金業者と交渉して借金の利息をカットしたあとに返済期間を3年~5年延長し返済負担を軽減する手続きです。借金額が比較的少ない方に向いています
収入は安定して得られているけれど、借金の負担が重すぎて生活が苦しかったり返済を続けているのに元本がなかなか減らなかったりする場合には任意整理を検討しましょう。
個人再生は借金額が多くて安定収入がある方向き
個人再生は任意整理のように利息だけではなく、借金の元本を最大90%も減額できるので、返済の負担が大きく減らせます。借金額が多くて任意整理がむずかしい方は個人再生が向いています。
もし給料などの差し押さえがすでに始まっていたとしても、個人再生を進めれば差し押さえをストップできます。
自己破産は借金額が多くて収入も少ない方向き
任意整理も個人再生もむずかしい経済状況の方は、自己破産を検討しましょう。
自己破産は、借金返済の見込みがない支払不能状態であることが裁判所に認められ、財産を処分しできるだけ借金を返済する「破産」手続きをした後に、借金をゼロにする「免責」で返済が原則として不要になります。
しかし、FXのように投機行為は自己破産の免責不許可事由に該当し、FXで多額の借金を抱えている場合は原則免責はしてもらえませんが、裁判官が借金状況や本人の生活状況などを確認し特別に免責を認める裁量免責で免責となることがあります。
投機行為の自己破産がはじめてであることはもちろん、借金額やFXによる借金を反省していることなどの条件が整っていれば免責許可は十分下りる可能性が高いです。自己破産の申し立てをした人のうち97%程度の人が免責を受けているので、弁護士や司法書士といった専門家に相談してみるべきです。
FXの借金で自己破産ができないケース
自己破産の手続き中にFXを再開
FXはやめたが他のギャンブルを続けている
滞納した家賃など特定の債務を優先的に返済中である
破産者が残せる以上の金額の財産を隠している (破産者は100万円程度まで財産が残せる)
自己破産を過去7年以内にした
FX・投資で自己破産の経験を持っている
過払い金請求・債務整理が強い弁護士・司法書士ランキング
司法書士法人杉山事務所 過払い金相談実績
週刊ダイヤモンド誌で消費者金融が恐れる司法書士NO1で紹介されています。事務所は全国に8ヶ所(東京、大阪、名古屋、福岡、広島、岡山、仙台、札幌)あり、無料で出張相談も行っています。過払い金の調査のみの利用もOK!
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仙台事務所 | 0120-131-025 |
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