借金100万円の返済方法と自力返済のポイント
借金の返済は100万円を境にして悩む人がたくさんいます。
100万円の借金を自力で返済できるかどうかを判断するには、自分の借金の状況を具体的にわかっておく必要があります。
100万円の借金を一か所ではなく複数の業者から借りているなら、どこから借りているのか、利息はどれくらい発生するのかといった借金の内容を知らずに支払いを続けると、遅延損害金や給料の差し押さえがおこりさらに苦しい思いをします。
一人で返済できるかどうか不安な人ほど返済状況を把握し、うまく返済するための基準を見極めることが大切です。この記事では、借金100万円の返済方法と自力で返済できるか見極めるポイントを解説します。
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借金100万円を返済するためにやるべきこと
借金の状況を確認する
100万円の借金を返済するためには、自分の借金の状況を正確に把握することが肝心です。借入先、借入額、金利、契約形態などを確認し、自力で返済できるかどうかを確認するようにしましょう。
金利の上限は法律で定められていて、借りた額により金利が変わります。元本が10万円未満なら年20%、元本が10万円以上~100万円未満なら年18%、元本が100万円以上なら年15%です。
例えば同じ100万円でも小口の借金を複数抱えている場合は、利息が高くなり返済が難しくなることもあります。100万円の借金とはいっても、どのような契約で借りたものかしっかり確認した方がよいです。
例えば、自分の借金状況を確認し、100万円の借金を返済するために、金利15%で100万円の借金をした場合の総返済額と完済までの期間を、毎月の分割金額を変えて計算し、返済に与える影響を把握してみましょう。
毎月の返済額 |
完済までの期間 |
総返済額 |
20,000円 |
79か月 |
1,579,052円 |
30,000円 |
44か月 |
1,301,674円 |
50,000円 |
24か月 |
1,157,936円 |
借金は知らない間に膨れ上がっていることも多いので、できる限り正確な情報を得て自分の借金の状況を可視化することで、弁護士や司法書士といった専門家に債務整理の依頼をするか検討する時にも情報として提示することができます。
借金100万円を自力で返済できるか判断する
毎月の返済に余裕はあるか
借金100万円が自力で返済できるかどうかは、毎月の返済に余裕があるかどうかが判断基準としてあげられますが、返済に余裕が持てるかどうかは人それぞれの経済状況によります。
貸金業法によると、借り入れ額が制限される制度「総量規制」により、借金額が年収の1/3を超えると原則として「返済能力を超える貸付け」と見なされることになり、借金100万円は年収300万円の人ならば返済能力ありと判断されます。
実際には返済能力を超えた貸付けも存在しているので、返済の余裕があるかの判断が重要です。
繰り上げ返済はできるか
毎月の決まった返済額とは別にまとまった額を返済する「繰り上げ返済」は、返済期間を大幅に短縮し発生する利息を少なくできるので、返済の総額を減らせる方法です。
具体的には、会社のボーナス・臨時収入などを繰り上げ返済にあてる方が多いです。
借金100万円を返済する方法
返済計画を立てる
借金100万円を返済していくためには、月々の収支・毎月の返済額といった情報を洗い出し、いつまでに完済することができるか具体的で現実的に可能な返済計画を立てる必要があります。
注意しなければいけないのは、日常生活の中で予想外に出費が発生することがあるので、手取りから消費支出を差し引く額は全て返済にあてるという返済計画は現実的ではないということです。東京など物価高の地域ではさらに支出が多くなると考えられます。
月々の支出を減らす
どんなものにどれくらい、月々のお金が発生しているかを洗い出し、支出をできるだけ押さえれば借金返済にあてられる額が増えます。
引越しすることで家賃を下げる、保険を解約することでお金を用意する、水道光熱費を減らす、携帯電話といった通信費のプランを安いものに切り替えるといった方法です。
おまとめローンの検討をする
おまとめローンは、すべての借金を金利の低い1つのローンにまとめることで、返済スケジュールを簡略化し、金利手数料を節約することができます。
特に、貸金業者から高金利の借金をしている場合、低金利のローンにまとめることで、長期的に支払う利息を大幅に減らすことができるため、この選択肢は有用と言えます。
ただし、おまとめローンの審査は厳しくなることがありますが、おまとめローンは利息や返済管理の負担が少なくなる有効な方法の一つと言えます。
生活に必要ないものは手放す
洋服、家具、車やバイクなど、不要になったものを手放すことで、得たお金を借金の返済に充てることができるだけでなく、維持費やメンテナンスの費用を減らすこともできます。
不要になったものでもオークションやフリマアプリといった手段で手軽に販売することができます。
収入を増やす
支出を減らすだけではなく、収入を増やせば完済が近づきます。
収入が増えるような転職をしたり、バイトや副業などをして月々の収入が増えれば、返済額が今より増えるので、返済期間も短縮して完済が可能です。
新しい借金はしない
返済を滞りなくおこなうためにお金を工面することは大切ですが、別のところからお金を借りていては意味がなくなってしますので、新しい借金をしないことも必要です。
そもそも、返済が苦しいからと複数社から借金しているような状況なら、自力での100万円の借金の返済はむずかしいことが多いので、自力で返済を続けるのではなく債務整理を検討するとよいです。
両親や兄弟など親族に相談する
両親や兄弟といった親族に頼れるならば、金銭的援助を一時的にお願いできないか相談するのも一つの方法です。
受けた援助はいずれ返さなければいけませんが、負担はぐっと下がります。
返済の滞納をしない
返済の滞納は、遅延損害金が発生するので返済金額が増えるだけでなく、最悪の場合には財産の差し押さえにあうこともあるので、返済は滞りなくすることが大切です。
返済が苦しいのであれば、滞納をしてしまう前に、弁護士や司法書士に相談して対処を急ぐべきです。
過払い金請求をする
過払い金請求は、法定金利を超えて請求された利息の返還を求めるものです。
法定利息の上限は、利息制限法と出資法で定められており、利息制限法では、10万円未満の貸付は年20%、10万円以上100万円未満の貸付は年18%、100万円以上の貸付は年15%と定められていました。100万円以上は、出資法の方が29.2%と高いので、2つの法律の間に存在する「グレーゾーン金利」がこれまでは存在していました。
このグレーゾーン金利で借りていた場合には、過払い過ぎた利息が発生している可能性が高く、このお金を取り戻して借金の返済にあてることができます。
過払い金の調査は、弁護士や司法書士に依頼しましょう。
借金100万円の返済は債務整理でも解決できる
小さな額の借金でも、借り入れを繰り返ししていたり、返済が長期化したりしてしまうと、気が付いたら深刻な借金問題に発展していた、ということになりかねません。
債務整理は返済が少しでも苦しいと感じ始めた時点ですぐに検討するべきです。
債務整理には、自己破産・個人再生・任意整理があり、弁護士・司法書士といった専門家に相談することであなたに合った最適な方法で借金問題が解決できます。
借金100万円が苦しいと少しでも感じているのであればいち早く相談をすべきです。
自己破産は借金100万円では認められないことが多い
自己破産は、財産を処分し借金をできるだけ返済する破産をおこなった後に、残った借金の返済が免除される免責の申し立てが裁判所に認められることで借金がゼロになる方法です。
借金の返済が困難だと認められなければいけないので、借金100万円ほどでは認められないことも多く、100万円の借金問題の解決方法としては現実的とはいえません。
個人再生は住宅ローンを残し借金を減らせる
個人再生は、利息がカットされて元金も最大で90%カットできるので借金が大幅にカットできますが、最低返納しなければいけない額である最低弁済額が民事再生法で定められています。
借金の総額が100万円~500万円未満である場合には、最低弁済額が100万円となっているので、借金100万円の場合は手続きをしてもメリットがあまりありません。
ただし、持ち家を残したまま借金が減額できる住宅ローン特則があるので、住宅ローンの返済はむずかしいけれどマイホームは残したいという方には個人再生が適しています。
任意整理で利息カットして返済総額を減らせる
任意整理は、貸金業者との交渉に原則として代理人である弁護士・司法書士が入ることで和解が成立すると、利息がカットされて返済期間を引き伸ばし返済の負担を減らせる方法です。
例えば、100万円を金利15%で借りている場合には、毎月20,000円ずつ返済できると総返済額は1,579,052円、30,000円の場合は1,301,674円、50,000円の場合は1,157,936円となります。
しかし、任意整理で5年で完済するようにできれば毎月の返済額は約16,000円に圧縮できるので、何十万円もの利息がカット可能です。
借金100万円といっても、借金の状況は人それぞれで適切な方法も違います。100万円の借金が苦しいのでなんとかしたい、と思っている方は今すぐ弁護士や司法書士に相談すべきです。
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