FX借金をしたTKO木本武宏が会見に登場・自己破産できるできない場合を解説
仮想通貨、FX投資、不動産投資といった投資にのめりこみ、自転車操業的に借金を重ねてしまう方が増えています。
投資は大きな利益を得られる可能性がある一方で、うかつに手を出すと多額の借金が発生するリスクが高いので、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。FXが原因の借金は自己破産できるのか、もしできない場合にはどんな手段を考えたらよいのかを知っておけば万一失敗してしまった場合にも焦らなくてすみます。
この記事では時事ニュースも絡めてFXで作ってしまった借金の返済方法について解説していきます。
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FX借金に関する最新ニュース
TKO木本FX失敗で多額の借金を抱えていた
出典元:MBS NEWS
動画の概要
TKOの木本武宏さん(51)が、23日にFX投資・不動産投資で最高時は4億円あった借金が現在3分の1程度に収まっていることを明らかにしました。
TKOの木本武宏さんは2022年の夏頃に、巨額の投資トラブル騒動をおこし説明が待たれていました。トラブルの内容はFX投資と不動産投資のために仲間からトータル約7億円の資金を集めたが、資金を預けた投資家と連絡がとれなくなり借金を抱えているというものです。
現在は投資家2人とも連絡がとれるようになりましたが、返済計画どまりのものもあり返金がされない場合に備えて刑事告訴の準備を念のため進めているといいます。TKOの木本武宏さんは自分がFXや不動産を運用していたわけも手数料をとっていたわけではないと説明した上で、浅い知識で詳しいかのような顔をして仲間に儲け話を持ち掛けてしまったことが自分の過ちと語りました。
FXの借金って自己破産できるの?
FXの借金は自己破産できるかという疑問を多くの方が持っているのではないでしょうか。FXの借金は自己破産できるケースとできないケースがあります。
FXの借金を解決するためには、任意整理などの別の債務整理も検討することができるので、FXの借金を解決するためにどうしたら自己破産ができるのか、できない場合はどのような選択肢が検討できるかを理解しておくことが大切です。
以下で詳しく解説していきます。
FXの借金は自己破産できるか
自己破産は、借金が原因で生活が困難になった場合に申請することができます。
しかし、自己破産には免責不許可事由があり、「浪費・賭博その他射幸行為による債務負担」に当たるFXでつくった高額な借金は原則的に免責してもらえないことがほとんどです。
免責を認められると自己破産できる可能性がある
FXの借金すべてが免責不許可事由になる訳ではなく、裁判所の判断により免責が認められる「裁量免責」の可能性はゼロではありません。裁判官が事情を考慮し特別に免責を認める決定が下れば、FXで借金していても裁量免責される可能性が高くなります。
FXの借金額が小さい
FXをきっぱり辞めている
家計管理能力がある
FXで借金したことを反省している
反省文を提出したり、毎月の家計収支表をつけて家計管理能力があるかをチェックされたりすることで、問題ないと判断されれば免責許可が出るので、自己破産を申し立てた人のうち、最終的に免責を受けられる人の割合は97%程度とされています。
FXの借金を自己破産できないケースに当てはまらなければ、基本的にFXの自己破産は認められるので、FXで借金した場合でも自己破産をあきらめる必要はありません。
FXの借金を自己破産できないケース
自己破産中にFXを再開した
自己破産手続き中にFXを再開することは「また借金を作るかもしれない」とみなされ、裁量免責が認められなくなってしまう可能性があります。
ギャンブルもおこなっている
ギャンブルは依存性が高く、更生が難しいと考えられる傾向があり免責不許可事由に該当します。
FXをやめても、異なる投資やギャンブル行為をおこなうと裁量免責は厳しくなります。
債権者平等の原則に従っていない
自己破産手続きにおいては全ての借金先に対して平等に返済する「債権者平等の原則」を守る必要があります。特定の人や業者にだけ返済をすると、他の借金先や債権者に対して不公平な扱いをしているとみなされる可能性があります。
自己破産をすると保証人や連帯保証人に一括請求されるので友人からの借金のみを完済するといった行為は「免責不許可事由」になるためやってはいけません。
財産があるのに隠していた
自己破産では、破産者に残せる財産は100万円程度までで、生活に必要な最低限度の資産以外は現金化して債権者へ平等に支払わねばならないと決められています。
自己破産手続きをする際には、自分が持っている財産をすべて報告する義務があり、財産を隠したり壊したり処分したりしたことが見つかると自己破産はできなくなります。
過去7年以内にも自己破産している
自己破産の免責不許可事由には、過去7年以上免責を受けていないことが条件です。7年以内に
再び免責を申し出るということは前回の免責から反省していないとみなされてもおかしくありません。
以前もFXで自己破産をした
以前と同じ免責不許可事由では、前回の自己破産から7年が経過していたとしても再度の裁量免責は難しくなります。同じ原因で自己破産を繰り返しているので、裁判所も借金について反省しているとは認めがたいからです。
FXの借金を自己破産するデメリット
預金を失う可能性がある
自己破産で残せる現金は20万円以下の預金と99万円以下の現金のみのため、銀行預金の残高が20万円を超える場合、預金が失われます。
1つの口座の残高を20万円以下にするのではなく、すべての口座の残高を20万円以下にしなくてはいけません。高額な出金は「何に使ったのか?」と疑われる可能性があるため、出勤理由をきちんと説明できるように準備しておきましょう。
自動車などの財産を失う可能性がある
自動車はローンの有無で没収ルールが変わります。査定価格が20万円以内の自動車も、ローンを含めた額が20万円以上だと没収の対象となります。
しかし、新車価格が300万円以下で登録から5年が経過している場合、評価額が20万円を超えるような車でも、裁判所によっては査定なしで破産者の手元に残せる可能性があります。
株などの金融商品を失う可能性がある
個別資産は「20万円を超える」価値があると現金化され、債権者に配当されるというルールが自己破産にはあります。株式は評価額の総額が20万円以下の場合は少ないため、ほとんどのケースで株は手放す結果となります。
非上場株式の場合でも、株式発行会社の純資産などを参考に株式価格が判定されるので没収される可能性があります。
保険が解約される可能性がある
自己破産の際には、債務者の財産が債務を償還するために使用されます。そのため、保険料を払っている保険も没収の対象になり、解約される可能性があります。
民間保険会社の「積立型」保険や個人年金を解約すると「解約返戻金」が支払われるので、財産的価値があるとみなされた保険は自己破産手続きの返済金にあてられることがあります。
銀行口座の一時的な凍結の可能性がある
口座のある金融機関からの借り入れがある場合は口座が一時的に凍結する可能性があります。
保証会社が残債を金融機関に支払う代位弁済が終われば凍結が解除されて再度使えるようになります。
預金口座のある金融機関から借り入れをしていない場合には、自己破産をしても口座の凍結はされずに通常通り利用できます。
携帯電話やスマホが解約される可能性がある
携帯電話やスマホは、電話料金を滞納している方が破産すると強制解約されます。破産すると滞納金額が免除されるので、破産後に別の携帯会社と契約すればまた利用できます。
自己破産の手続き中は一定の職業に就けなくなる
「自己破産の開始決定から免責決定の確定時」という一定期間就けない職業があります。資格制限の期間が終わり次第、権利が戻るので、一生職を失うわけではありません。
弁護士、司法書士、税理士、行政書士などの士業
調教師、騎手
警備員
保険外交員
宅建士
貸金業者
質屋
卸売業
公証人
FXの借金を自己破産するときの注意点
FXの申立前2年分の取引履歴が必要
自己破産の手続きをおこなう際に申立前2年分のFXの取引履歴を提出しなくてはいけません。取引履歴は解約口座についても提出の必要があります。申立前2年間に解約した口座も一緒に申立前に取引履歴を取り寄せておくと手続きがスムーズです。
裁量免責の反省文を書かなければいけないことがある
裁量免責の可否の判断材料として、裁判所が反省文の提出を求めることがあります。反省文の提出が求められた場合は裁判官は、心から反省していることが裁判官に伝わるように自分の言葉で反省文を書きましょう。
FXの借金をリスクを減らして解決する方法
個人再生は最大90%の借金を減額できる
個人再生は、裁判所に申し立てをすることで最大90%の借金を減額してもらえる手続きのことです。
個人再生には免責不許可事由がないので、FX・仮想通貨の投資が原因の借金にも適用されます。
しかし、個人再生は自己破産と違い借金をゼロにできるわけではないので、支払い能力のある程度高い方でないと利用できない可能性があるので専業主婦や無職無収入の方などは利用できないことがあります。
住宅ローンは全て返済してFXでできた借金のみを減らせる住宅ローン特則という制度を適用すれば家を失わずに借金問題ができるので、個人再生は財産を失いたくない方向けの手段といえるでしょう。
任意整理は支払総額や毎月の返済額を減らせる
任意整理は裁判所を通すことなく、債権者と合意した分の利息を減らせる手続きです。個人再生と同様に免責不許可事由がないので、FXが原因の借金も減額できます。元本を減らすことは基本的にできませんが、借金の時期が2008年以前ならば発生している可能性のある「過払い金」を元本返済にあてることができるかもしれません。
任意整理後は返済期間を3年~5年程度とするケースが多いので毎月の返済額を減らせば返済できる比較的少額な借金に向いている手段といえます。
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